~~料理は神様とのコラボレーション~~
自然の恵みに私の手を加え、人をも私をも幸せに。
そんなテーブルを調えたい!
世界で体験したバラエティーに富んだお料理を、
動画レッスンで発信。シリーズ「私の料理で巡る世界の旅」は一周を終えて帰国ました!
目次から動画へどうぞ。
続く動画シリーズは「お料理周辺の小さなヒントとスイーツ」目次から動画へどうぞ。
小林素子の料理教室と、本、生活を楽しむ会をご紹介します。
ダンプリング [世界のお惣菜]
ひさしぶりに石油ストーブを引っ張りだしました。上にお鍋を乗せて煮物が出来るので、室内の乾燥も防げ、大変便利です。
お昼過ぎに、大切りの野菜、すね肉にワインと調味料を入れたお鍋を乗せてほっておけば、晩には良いシチューが出来上がります。
今日はそこにダンプリングを入れました。
パンでもなく、パスタでもなく… すいとんかしら?
シチューと一緒いただく炭水化物の内で私はこれが一番好きです。
(毎度ピンボケな写真でごめんなさい。)
ダンプリングの (卵大のもの5~6個できます。)
材 料:小麦粉1カップとベイキングパウダー小さじ1を併せてふるったもの
塩一つまみ、オリーブ油大匙1、牛乳1/2カップ
作り方:全部の材料を混ぜる。
火にかけた熱いシチューの中にスープスプーンなどで種を落とす。
直接液体の中に落とさず、野菜や肉の上に乗るように入れる。
蓋をしないで10分、その後蓋をして10分又はダンプリングが膨らんで
中まで火が通るまで煮る。
熱々をどうぞ♪
写真の物は、ちょうど手元にあった粉末バジルを入れてあるので緑色をしてます。
プレーンに飽きたら、みじんに切ったり潰したりした野菜、ハーブ、スパイスなど
お好みの材料を入れてみてください。
煮物や具沢山の家庭料理っぽいスープなら、和洋中華どれにも合いますよ。
ロシアのボルシチを! [世界のお惣菜]
先週はモスクワのことを書きながら色々思い出していましたら、ボルシチが食べたくなりました。
昔はストーブにお鍋をかけて良く作ったものですが、すっかり忘れていました。
折から、程よく寒い日が続いていますので久しぶりに作りましたが、とても懐かしい味です。
材料:
牛すね肉 400~600g、
キャベツ 1/2個、 人参 1本、 玉葱 1個、 ビーツ 1/2缶
ローリエ 1枚、 サワークリーム又はプレーンヨーグルト 少々
塩、胡椒、水
缶詰のビーツを使いましたが、ロシアでは生のものを使うのでしょう。
缶詰や瓶詰で何社かから、丸ごとの物もスライスされた物も出ていますが、近くの店ではこれが唯一の取り扱い商品でした。
作り方:
1、肉を煮る。
大きな鍋に湯を沸騰させ、肉を入れる。再び沸騰したら湯を全部捨て、鍋は洗う。
肉はザルに入れ、水で洗って汚れを取る。
改めて鍋に肉とたっぷりの水を入れ、強火にかける。
沸騰したら、湯の表面がコトコト踊るくらいの火加減で3~5時間煮続ける。
浮いて来たあくは丹念に取る。
軽く塩、胡椒し、ローリエも入れておく。
このようにスープと取るには、良く味の出る硬い肉を使う事。肉を入れて沸騰させると↑ように
あくが出ます。これがスープの味と色と透明度を損なう元凶です。硬い肉は一度茹でこぼした
くらいでは湯に味は出ませんから、安心して流してしまいましょう。
この工程を踏んだ後はかなりきれいな湯になりますが↓、まだ20分くらいは残っていたあくが
出ます。これは丹念にすくって捨ててください。
2、好みの大きさに切った野菜を入れ、火が通ったら塩、胡椒で味を調えて出来上がり。
サワークリームかヨーグルトを添えて勧める。
デモでも・・・ 時間が無い方、 火力を沢山使ってエコロジーに反するとお思いの方、
ブイヨンキューブで簡単にいかがでしょう。
皮からこねて… 餃子とシュウマイ [世界のお惣菜]
昨日、娘が少々体調を崩して、憂鬱な顔をしてやって来ました。
じゃあ、何か美味しいもの作ってお昼食べましょうか・・・?
と、言う訳で始めた作業は・・・
小麦粉5カップと水300ccをこねる事500回。力を使えば、手首も腰もすぐに痛めてしまいます。ですから種の上に手を重ねて、リズミカルに体重移動をするだけです。
粗かったきめが、徐々に滑らかになって行きます。
湿った布巾に包んで、30分寝かせた後、棒状に伸ばしてから小口に切ります。
一つ一つを丸く伸ばします。
寝かせていた間に作った具を包みます。
そして焼いたり、蒸したり、茹でたり…
焼く場合には水で、蒸したり茹でたりの場合にはやっと扱えるくらいの熱さのお湯で捏ねます。そうするとどちらも柔らかく、しかも腰がある皮が出来るのです。
蒸し器かせいろに、布巾やキッチンペーパーの変わりに、私は面積のある葉物野菜を敷きます。キャベツ、レタス、小松菜などなど・・・ その上に小篭包を並べ、良く蒸気の立った中に入れて強火で6~7分蒸します。
又はたっぷりのお湯で、5~6分茹でます。
大きめの器に醤油、酢、ねぎ、生姜、唐辛子、好みでにんにくを入れて添えます。
(大き目の器に取った方が食べ易いからです)
私に色々な中華料理を教えてくださったリンさんはいつも言ってました。日本の餃子は、皮が薄過ぎて餃子ではない、と。
餃子とはひき肉料理ではなく、皮がメインのパスタの一種ですね。
具は、お好みのもの何でも。
例えば、 豚肉+にら、 豚肉+剥き海老+しいたけ+にら、 豚肉+大根、 豚肉+セロリ、 にら入りいり卵、 等など・・・ を醤油、塩、胡椒、中国酒、ごま油で味付けし、水も少々入れます。
肉に粘り気が出てくるまで良く練ってください。但し、油と水が入ったら同一方向に混ぜてください。さもないと液体が分離します。
本場のカレー色々 [世界のお惣菜]
インド人シェフとパキスタン人の女性から教えていただいた料理を、日本で手軽に作れるようレスピーに起こしました。
我が家の定番です。
海老のカレー ゆで卵を飾ってマイルドに 鶏のカレー
ヴェジタリアンカレー ひよこ豆のカレー
これは何でしょう?
何も味付けしていない生の大根の角切りです。 カレーの合間にお口直しに食べるのです。
この世にカレー粉と言う名のスパイスはありません。色々なスパイスを混ぜてカレー粉を作るのです。
配合は、地方により、家庭により様々です。
スパイスのごく一部をご紹介すると…
スパイス原型:12時の位置から時計回りに、カルダモン、乾燥生姜、シナモン、コリアンダー、クミンシード、クローブ
まず基本のカレーベースを作ったら、入れる具によってスパイスや調味料を更に加えるだけで様々なカレーが出来るので、通常一回のディナーに3~4種類を作ります。スパイスさえあればとても簡単です。
スパイス粉末:カルダモン、ターメリック、シナモン、コリアンダー、クミンシード、クローブ
いわゆるカレーらしい香りの正体はクミンシード、色がターメリック、辛味は写真にはありませんがチリ。そしてまだまだ沢山のものを合わせて、様々なハーモニーを作り出します。
一時期激辛がはやりましたね。これ見よがしに辛いだけなんて、悠久の歴史に磨かれたこの料理に対して、失礼極まりないことです!
母なるガンジスの流れのように、豊かで、力強く、人を癒し、祈りを受け入れる、馥郁たる香りのカレーを皆様もお楽しみ下さい。
では作りましょう♪
以下のカレーベースの分量は4~5人分の一回の食事用のものです。
カレーベースの材料
玉葱大5個(スライス)、生姜、にんにく各1片(つぶす)、
トマトの缶詰2分の1缶、塩小匙2、コンソメキューブ1~2個
クローブ5、カルダモン5粒、パプリカ小匙2、コリアンダー小匙1.5、
胡椒、チリ、クミンシード、ターメリック各小匙1、
ナツメッグ小匙2分の1、オールスパイス小匙4分の1、
シナモン、スターアニス各一つまみ
ブレンドされたミックススパイスも市販されているので、それを使って
お好みのスパイスを加えれば簡単です。
作り方
ただひたすら玉葱を炒める。1/4くらいのかさになるまで40分ほどかけて中火で炒める。
途中でにんにくと生姜を入れる。(ここまでが忍耐の要る作業です。後はかんたんです。)
炒め始め 炒め終わり
玉葱があめ色になったら、スパイスを全部入れて更に炒める。
コンソメキューブとトマトの缶詰を汁ごと入れ、少し煮詰める。カレーベースの出来上がり。
あればピーナッツバターか、カシューナッツやアーモンドの粉末又は
ペースト(糖分を加えていない物)を入れると、こくが出てより美味しくなります。
出来上がったカレーベース
カレーベースを3~4個の鍋に分け、それぞれを少量の水で延ばす。
それぞれの鍋に次の具その他を入れて煮る。
海老のカレー 海老、トマト(生でも缶詰でも)、ヨーグルト、チリを適宜
出来上がりにゆで卵を飾る
お魚のカレー おひょうやめかじきなど、ある程度身のしまった白身魚、トマト、ヨーグルト
鶏のカレー 鶏、チリ、塩
マトンのカレー マトン、チリ、コリアンダー、シナモン
ベジタリアンカレー 茄子、オクラ、いんげん、じゃがいもなど… シナモン、クローブ
ひよこ豆のカレー 柔らかく茹でたひよこ豆、
要するにお好みの具とお好みのスパイスを加え、具に火が通るまで煮るわけですが、魚介にはヨーグルト、トマト、酢などを加えて、酸味を持たせます。また、マトンはチリを足して辛く作ることが多い様ですが、お好みのままに!
☆お米は、研ぎたてのものにバターと塩を入れて炊くと、カレーに合うパサッとした仕上がり
になります。カルダモン、クローブ、シナモンなどの原型を入れて炊いても良いでしょう。
☆具を入れずに作った炒飯もよく合います。
★ ついでに ★
玉葱大5個は、切るのも涙、涙です。あまり泣かずに切るこつをお教えしましょう。
空中に飛び散る汁の飛沫が目を刺激して涙が出るわけですから、飛び散らないようにすることです。
それには
1、玉葱自体を冷やしておく。
2、良く切れる包丁を使う。切れない包丁だと、組織を潰すことになるので飛び散る。
3、半分に切った時、断面と包丁に軽く水を流し、汁を取る。
スライスしている最中も、時々包丁に付いた汁を水でながす。
4、飛沫が留まらない様に、換気を良くする
5、それでも駄目なら、ゴーグルをして切る。
2012年7月追記
6、火は玉ねぎの飛沫を引くのですって。ですから煮炊きしているガス台のそばで切ると、
全然泣かないで済むとか… 試して見る価値ありです。
2014年4月追記
7、加熱して使う場合にはこの方法なら完璧です。
玉ねぎを丸ごとで構わないので一旦冷凍してしまう。半解凍で切る。
しゃりっとして切り易く、音も良い、その上絶対に汁が飛ばないので涙は一滴も出ない。
冷凍で組織が崩れるので、炒め時間も多少短縮できました。
以上
パキスタン人の女性から聞いた話~
カレーを入れた器を傾けて、一方に油が溜まらないような料理を作るのは悪い嫁なのだそうです。
「ギー」と言う植物性のバターのような油脂を、それ程沢山使うのです。
きっと殆どの日本女性は、良い嫁にはなれないですね。